ランチアについて
ランチアデルタEVO2 1995y(走行22150km)復活の作業
2015年11月11日(水)
10年間車庫に眠っていました「DELTA」。このたび意を決して復活させるというオーナー訳は子育ても一段落、部品も希少になりつつあり今のうちに20歳若返らせようということです。 先ずは、積車にて引取に始まり、入庫させてプラグホールよりオイルを入れ、カムにオイルを満たし手動にて慎重にクランクを回しピストンの動きを確認します。異常がなく、引っ掛かりもないことを確認して、作業に入りました。
1)まずはセルモーターのオーバーホール バッテリー交換
2)ドライブベルト タイミングベルト バランスシャフトベルト 各テンショナーの交換
3)インジェクターの清掃 ポンプの交換 タンク内の清掃 フィルターの交換
4)4輪のブレーキのオーバーホール ローターの最小研磨 キャリパーO/H ブレーキホースの交換 ブレーキマスターの交換
5)クラッチレリーズの交換 マスターシリンダーのO/H
6)エンジンオイル フィルター ミッション デフOILの交換
7)タイヤパイロットスポーツ(215・45・16)の交換
と、走行に差支えのないレベルまで仕上げて一般道、高速走行テストの後、オイルの再交換をおえて車検を受けてオーナーの手元にわたりました。
今後何か問題が起きれば対処しえ行きますがそういうことはこの車両の程度からはまず起きないでしょう。
LANCIA DELTA 警告ブザーの修理
2014年08月03日(日)
当初、症状が出たりでなかったりの日があり、今回調べてみたところ、警告ブザー関係 作動音量調整ボタン サイドブレーキ シートベルト フラッシャーランプ ハザード(カチカチ音) バックソナー など電子ブザーによる音量が全くでない状況でした。
メーター本体を分解したところ、ブザーの角がメーターのケースにより押されていて、ハンダが剝れていました。(写真参照) 室内の高温による、メーターケースのひずみによるものと考えられますので、このような症状の時は、点検してください。
LANCIA MusaのDFNシステムの修理について
2014年02月23日(日)
外気温度が、0度近くなると朝一番、シフトのショックが大きくなるという症状です。一速及び、リバースに入れるときに、かなりのショックを伴ってギヤが入ります。[写真A]のレリーズシリンダーの動きをモニタリングすると、ギヤが入ってから一瞬、レリーズが3㎜ほど戻ってしまいます。
このためにクラッチがつながりシフトショックを伴っています。まずは配線チエックとなり[写真B・C・D]のように配線カプラを調べてみると、端子に錆が発生していました。
3.8Vほどの電圧で制御するため、冷間時の接触不良はシステムにとっては悪影響を与えます。
これでかなり良くなりましたが、走行距離が、80,000kmほどだったため、ロボット本体も分解してみました。[写真E・F]が分解状態です。
レリーズシリンダーの中は、錆が出ている状態。
各ポジションセンサー(レリーズ シフトの縦、横方向)は、抵抗値が、A-B間1.200Ωですが、作動時の計測では、A-C間2.400Ω~1.600Ω B-C間1.600Ω~2.400Ωであるべきところが、 若干ずれていました。そのために確実な位置検出ができなくて、不安定な動作を引き起こしていたようです。各センサーを新しくすると、マイナス3度の外気温でも、レリーズシリンダーの一瞬の戻りは1mm以内に収まり、ショックも全く出なくなり、走行中のシフト状態は全般にわたり改善しました。
LANCIA MUSAのクラッチトラブル
2013年10月10日(木)
ギヤのが入らなくなったりシフトアップの異常が発生Examinerにて点検するとクラッチストロークが不安定になり、ミッション回転が、ゼロにならずシフトが出来ない状態でした。
クラッチを分解すると、レリーズレバー、ベアリング、カバーが磨耗していました。合計すると3mm余減っていました。ディスクの磨耗より多いくらいでしたが、フォークレバーの曲がりはまだ出ていませんでした。レリーズベアリングは鋼がつけてあり、カバーも対策済みでしたので、今後はこういうトラブルは出ないと思います。
LANCIA DELTAエアコン改良第2弾
2011年10月11日(火)
LANCIA DELTA 1.6TDの排気ガス浄化システムトラブル
2011年07月28日(木)
高速走行中序如にパワーが落ちてきて最後は走行不可能に陥りました。工場に入庫して、テスターに掛けてみると、触媒フィルターは50%の能力しかなく EGRバルブにいたっては目標値に数値があっていないままでした。
EGRバルブは1mmほど隙間(写真A)が出来ている状態で、バルブ内部はかなりの厚みのスラッジがついていました。
(写真A、B、C)EGRについては、とりあえずクリーニング(写真D、E、F)で対処して、 触媒に関しては燃料(軽油)を抜き替え少々エンジン回転をあげて使用するように提案いたしました。
今後、しばし触媒能力回復の様子を見る事にいたします。
日本の軽油はまだまだなのか?粗悪軽油を入れられていたのか?
エコはいいけど、燃料の質はおとさないようにしてくださいね。
ターボつきなので、粗悪燃料を入れたときは、今までよりパワーダウンを感じると思います。
LANCIA DELTA EVOのヘッドライトのオーバーホール
2010年09月23日(木)
ランチアデルタのヘッドライトは、内面反射鏡が、塗装メッキなので10年以上経ってくると曇って来たり、水滴による剥れや錆によって、車検時には照度が足りなくて苦労します。
そこで思い切ってオーバーホールをしてみました。メッキについては、当社近所にメッキ会社があり、無理を言ってやっていただきました。メッキの種類にも多々ありまして、今回クロームメッキで行いました。
錆がひどい場合には、下地に銅メッキが必要になり、多少費用がかさみます。(¥10,000アップ) そして、BELLOF製HID(反射鏡が綺麗な事が大事)を取り付ければ、未来も見えるほど、明るくなりますので安心して秋の夜長はドライブを楽しめます。もちろんフォグランプについても同じです。
◆価格/分解クリーニング、メッキ仕上(1対) ¥42,000(税込)
◆納期/5日
※要コア返却
錆が反射鏡を侵食している場合は、オーバーホール適用外です。
LANCIA NEW DELTA パワーウインドウのトラブル
2010年07月04日(日)
ドアロック解除に連動して真夏の暑い車内の換気の為、パワーウインドウを全開及びロック後に閉め忘れ防止として全閉する機能がついていますが、モーターユニット中の湿気により、誤作動が起きたトラブルでした。
ごく初期タイプに起こるマイナートラブルに過ぎませんが、1台だけありました。モーターユニットの交換にて解決いたしましたが、モーターを、密閉して対策いたしました。
LANCIA Nusaいまどき雨漏れか?
2009年09月03日(木)
いやいや、エアコンの除湿後の排水がドレン不良だった為にフロアに少々入っていただけでした。今時の車両が雨漏などありえませんよね。
今年の夏は冷夏でしたがエアコンは常にガンバって湿気を取っていました。ところが室外に出るはずの排水が、ステアリングのラックブーツにより、先の方が押し曲げられて詰まりを起こしていました。
他の車両もかと思い入庫点検してみましたが個体差のようで、ステアリングを右に切り、フロントが少し下がっているところに駐車してあるために、停車後エバポレーター(冷蔵庫と同)内の排水が出てきた時にドレンホースいっぱいになり室内にはみ出したようです。外して先を切りOKでしたが濡れたフロアの防音剤を取り替えるのに少々かかりました。
LANCIA DELTA EVOドア内張りの反りにお困りではありませんか?
2009年09月03日(木)
デルタのドア内張りの反り、みっともないですよね。ドアを開けるときにどうしても気になります。原因は内張りの真ん中にリブ補強が入っていない為強度が弱いのです。
そこで今回修理してみました。いろいろ試しましたが、まず、このように各所より引き、内張りの反った部分を修正します。
その後は、アルミ板補強または、??で元のように綺麗な隙間に戻り本来のドアに戻りました。
LANCIA Lybra オートエアコントラブルの修復の関連
2009年07月06日(月)
冷風が出てこないとのことでユニットのフラップを点検するとデフロスター フェイシア フロアーの風向きを決定するフラップモーターの作動不良にて、デフロスター側に流れて、フェイシアに少風量しか出ず冷気を感じない状態でした。
このことはモーターの交換作業にて終わりましたが、奥に隠れていたアクセルポジションセンサーよりECUへのカプラの状態が悪く、エアコン修理後のグローボックスの再取り付け時動いたらしく配線ターミナルの接触不良を起こしてしまい、アクセル開度が30%くらいしか感知しなくなり、テスターにエラーが出るようになってしまいました。
カプラーを一度外し、ターミナル6本をカシメ直すことで直りましたが、納車数週後の症状だとかなり原因把握に時間を要したでしょう。
しかし、このアクセルポジションセンサーのカプラ不良は過去にも1台ありました。
新車 New LANCIA DELTA 1.6L ディーゼルターボの引き取り
2009年02月16日(月)
やっぱりLANCIA東京麻布十番を出て首都高3号にて東名にのる。都内でのスタート後の印象は新車のせいもあり少し硬い乗り心地であったが、横浜町田IC頃になるとホイールベース2700mmも寄与してピッチングも収まりフラットな乗り心地になった。
海老名SSで給油満タンにしてトリップメーターを0にリセット。さあ、燃費はいかほどか期待が膨らむ。日本平の長い登り坂も室内にエンジン音はこもらずとてもディーゼルとは思えない静かさ、2000rpm~2500rpmでぐいぐい加速して上ってゆく。先般の1.4Lガソリンターボも2500cc並みの走りをしたが、この1.6Lディゼルターボはパワーがあるエンジンだ。名古屋に到達してもメーターの針は満タン近くを示したまま。高速での風切り音も鳴く静かな快適な高速走行で米原ジャンクションを経て北陸道に入る。
木の本付近より、いよいよワインディングロードに差し掛かるが、常に安定したハンドリングを維持するのも楽しい限り。狭い北陸道ながら車線を変更しても進路が乱れない。夕刻5時、社にたどり着いた時、疲れの感じない楽しいドライブであった。尚、トリップは530kmをさしていながら燃料計は3/4を指している。残りの走行航続距離は560kmを表示していた。このまま、燃料がなくなるまで引続き走りたい衝動に駆られた。
(※ 写真は敦賀湾を見渡す杉津PAにて)
ランチア Y 08yのポジションランプの取り扱い
2009年01月27日(火)
ランチア Y 08y、ポジションランプがつきっぱなしになることがある。しかも左に方向指示器を上げたときのほうが確率が高いとのこと。
コンビネーションスイッチを点検すると、配線の長さに余裕がなく、指示器を作動させると曲がりながら引っ張られることがあり、配線の中で線が切れている可能性があるため、分解してみました。
案の定、配線は切断された状態で配線の中で接触したり離れたりしています。しかし、幸いライトリレーのシステムが、切断されたときにもランプが点灯するシステムになっており、安全に走行できる状態でした。
NEW DELTAのポジションランプはLEDでイグニッションに連動しており、より進歩してます。配線はより伸縮性のある配線に替えて作業を終えました。
Lancia デルタ A/C修理について
2008年08月01日(水)
Lancia デルタ A/C修理ですが、エアコンガスR12がかなり高価になってきた為に、修理は1回で済ませないと金額が高くなってしまいます。
エキパン及び、目詰まりしたレシーバータンク(2894)は必ず交換(Newレシーバー2902)した方が、賢明でしょう。 このことによりガスの流れがよくなりA/Cの効きがよくなります。
LANCIA DELTAのリアサイドブレーキ及びキャリパーの不良について
2007年02月13日(火)
DELTAも車齢13年経ちますといろんなところが故障してまいりますが、メーカー欠品のパーツも多くなり修理に困ってまいりました。
当社でも、在庫のパーツも年によってかなり使用頻度の有るもの無い物の差があり、ストック出来るパーツにも限りがあります。
今回のリアブレーキのキャリパー及びサイドブレーキについては、オーバーホールキットがなく、キャリパーASSYも在りませんでしたので一時はお手上げかとも思いましたが、既存市販のもので、ローターの形状及び、オフセットを測定し最も合うキャリパーの一部を手直し致しまして取り付けました。
幸いにもピストン径も同じでしたので油圧作動もそのままで大丈夫でした。このようにパーツがなくなってまいりますと、そのために愛車を修理できなくて無念にも手放さざるを得ないこともあるかと。
DELTAにはまだまだ元気に走ってもらいたいですから、丁寧に扱い早めの点検を心がけてください。DELTAの修理でお困りの方はアドバイス致します。
ランチアデルタEVOのスピードメーターの故障について
2005年08月17日(水)
トランジスターのパーツ欠品にて修理不能のメーターを、電気式からメーターケーブル式に変換することで、正確なスピードを知ることが出来ますので、安心してドライブできます。
写真は、電気式とケーブル式の2つのメーターですが、このメーターケーブル式にするには、8V,16Vのメーター(リビルト品)及びケーブルが必要となります。
これからメーターが故障した際は、ご相談ください。数個のメーターの在庫があります。
ランチアデルタもいよいよ、パーツが乏しくなってまいりましたのでいろんな改良やお互いの情報交換も必要となってくることでしょう。そのつどに載せていきたいと思います。
ランチアデルタEvo2のエンジンについて
2005年02月01日(火)
今回はランチアデルタEvo2のエンジンについてですが、走行10万キロを超えたあたりからアクセルを踏み込んだときのレスポンスの悪さと40キロ位の低速でのギクシャク感の解消をとの依頼で、シリンダーヘッドオーバーホールの作業を行った時の話です。
Evo2のエンジンにはO2センサーという排気ガスの濃度をECUにフィードバックして噴射燃料を調整するものが付いていますが測定範囲を 遺脱してしまうくらいの状態でした。
特に2番シリンダーの圧縮は6Kg/cmまで落ち込んでいて時々ミスファイヤーをも引き起こしました。原因としてはバルブの密着不良でピストンでのシリンダー内の吸入圧縮が完全に行われず、不完全燃焼を引き起こすのです。
シリンダーヘッドを分解して驚いたのは、あまりのカーボンの多さでした。通勤で一般道を1日60キロ走行 している内に溜まったのでしょうが、そのカーボンにより噴射されたガソリンが吸い取られてしまいパワーが出なくなっていたのと、バルブガイドの磨耗によるバルブの密着不良が予想以上でした。(写真参)
ターボエンジンは加給がかかるために圧縮を落としてあり低回転時(2000rpm位まで)は燃焼温度が低くなりカーボンが溜まりやすくなりますので低回転域ではギヤをこまめにシフトして走行するとよいでしょう。
オーバーホール後はパワー感も回復し、燃費も2日分伸びるようになったとの事で、O/Hを行ってよかったとのことです。O/H時のシリンダーヘッドの写真を載せておきます。
ブレーキ鳴きについて
2005年01月09日(日)
ランチアYにブレーキ鳴きが生じた。とはいっても新車より今まで一度もなかったことである。3回目の車検でブレーキパットとローターを交換して2ヶ月位してからである。
いままでYでブレーキ交換で鳴きが生じたことなど1度もないので、少々面食らった。
要因としてはパットであることは予想できたが純正パーツを使用しているので、この車両のブレーキングでの、やけ具合によるものだと思い、パットをもう一度純正品に変えてみた。しかし、鳴きは止まらない。
ブレーキローター研磨を行い、ホースの点検もキャリパーの点検もすべて問題ない。そうこうしているうちに、アルファー155、ランチアテーマ、プリズマなどと同じものであることが判明した。
さて、Yとテーマでは重量がかなり違うのに同じパットとは如何に?メーカーは生産終了した車両に対しては形の適合のみの対応で作っていたのだ。
ブレーキの各性能にあったものではなく一番重量の重い車両に合わせたものだからYには硬すぎたわけである。鳴きが発生しても当然であった。純正パーツという落とし穴にはまった感がしてならない。
この日次の車両からは適材適所のパーツにて対応するべくパットを見つけ出した。
【次回はデルタの燃焼室内のカーボン蓄積によるエンジン不調について】